天地開闢(てんちかいびゃく)/ Heaven and Earth Opening
W:1350mm x D:1350mm x H:2130mm
材 : 木曽檜 / Material : Kiso-Hinoki (Cypress)
「天地開闢」とは、
日本最古の書「古事記」の神話冒頭で、世界の始まりを示しているもの。
こちらの作品は、加藤巍山の象徴である示現シリーズの最新作として制作されたものです。
現れたままの姿で坐し、その存在感は他を寄せ付けず、静寂とともにある。
神はその姿を隠し、形を持たず、目には見えないものとなる。
けれど、世界のあらゆるところに存在し、現れるすべての事象に内在する。
誰も世界の始まりを見たものはいません。
彼は彫刻家としての役割を通して、「天地開闢」という深遠な世界を見せてくれます。
そして私たちは普遍的な美しさを内在させていること、私たちの本質は、宇宙や自然と深くつながっていることを教えてくれます。
人間が考え出した時間の概念や価値観、宗教、哲学、科学をも凌駕する普遍的なものを、彼は彫刻作品という媒体を使って表現し、そして探求し続けています。
「天地開闢」
天地初めて発りし時(あめつちはじめておこりしとき)
高天原に成る神の名は(たかあまのはらになるかみのなは)
天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)
独神と成り坐して(ひとりがみとなりまして)
身を隠しき(みをかくしき)
世界の始まり
最初に現れ
何も事績を語らず
ただ姿を隠したとされている神
日本において神は姿・形を持たないもの
目には見えないものとされる
或いは
姿を現したとしても
決して見てはならぬ